ECサイト制作会社の選び方と費用相場|中小企業が失敗しないポイント

2026年06月26日

カテゴリー:サイト種類別

ECサイト制作会社の選び方と費用相場、中小企業が失敗しないポイントを話し合うビジネスパーソンと、ECサイトが表示されたノートパソコンのイラスト。

ECサイトの制作を外注しようと検討していても、どんな会社に頼めばいいのか、費用はどのくらいかかるのか、判断の基準が分からないという方は多いのではないでしょうか。この記事では、制作会社の種類やプラットフォームの特徴、費用相場から依頼の流れ、気をつけておきたいポイントまでをまとめています。外注先を探す前の情報整理にお役立てください。

ECサイトを外注する前に知っておきたい基本

 

ECサイトとホームページの違いと必要な機能

「ホームページを作りたい」と「ECサイトを作りたい」は、一見似ているようで、必要な機能や構造が大きく異なります。一般的なホームページは会社や店舗の情報を伝えることが主な目的ですが、ECサイトはオンラインで商品を販売するためのシステムです。

ECサイトには、通常のホームページにはない以下のような機能が求められます。

  • 商品管理機能(在庫数・バリエーション・価格設定など)
  • カート・購入フロー(商品追加・数量変更・注文確認など)
  • 決済機能(クレジットカード・コンビニ払い・後払いなど)
  • 会員管理・マイページ機能
  • 注文管理・発送ステータス管理
  • セキュリティ対策(SSL・不正注文検知など)

これらをゼロから自前で構築するのは技術的なハードルが高く、一般的にはShopifyやWooCommerceといったECプラットフォームを活用して開発するケースが多くなっています。外注先を選ぶ前に、どのような機能が自社に必要かを整理しておくと、見積もりの比較がしやすくなります。

自社制作と外注、どちらが向いているか

ECサイトを作る方法は大きく「自社制作」と「外注」の2つに分かれます。どちらが向いているかは、社内のリソースや求める品質によって異なります。

下の表を参考に、自社の状況と照らし合わせてみてください。

項目 自社制作 外注
初期費用 低め(ツール費用のみ) 高め(制作費が発生)
制作期間 長くなりやすい 短縮しやすい
クオリティ スキルに依存 プロに委ねられる
カスタマイズ性 限定的になりやすい 要件次第で柔軟に対応可
運用負担 自社で対応 サポートを依頼できる場合も

社内にWeb制作やECの知識を持つ担当者がいる場合は、ShopifyなどのSaaS型プラットフォームを使って自社制作する選択肢もあります。一方、商品数が多い・デザインにこだわりたい・SEO対策もしたいといった場合は、外注のほうがトータルで見てコストを抑えられるケースもあります。

制作前に整理しておきたい要件(商品数・決済・在庫管理など)

制作会社に問い合わせる前に、自社の要件をある程度整理しておくと、見積もりの精度が上がり、打ち合わせもスムーズに進みます。以下の項目を事前に確認しておくと役立ちます。

  • 商品数・SKU数:取り扱い商品が10点なのか1,000点なのかで、必要なシステムの規模が変わります
  • 決済方法:クレジットカードのみか、コンビニ払いや後払い・代引きも対応するかによって費用が変わります
  • 在庫管理:自社倉庫・外部倉庫・ドロップシッピングなど、在庫の管理方法によって連携システムが異なります
  • 会員機能:ゲスト購入のみか、会員登録・ポイント機能が必要かどうか
  • 多言語・越境対応:海外向け販売を想定しているかどうか
  • 既存システムとの連携:基幹システムや受注管理システムとのAPI連携が必要かどうか

これらをまとめた「要件シート」を用意しておくと、複数の制作会社へ同条件で見積もりを依頼しやすくなります。

ECサイト制作会社の種類と特徴

 

総合Web制作会社・EC専門会社・フリーランスの違い

一口にECサイト制作会社といっても、その規模や得意領域はさまざまです。大きく分けると「総合Web制作会社」「EC専門会社」「フリーランス・個人事業主」の3タイプがあります。それぞれの特徴と向いているケースを以下の表で整理しました。

タイプ 特徴 向いているケース
総合Web制作会社 ECだけでなくコーポレートサイトやLP制作も対応。窓口が一本化しやすい EC以外のWeb制作もまとめて依頼したい場合
EC専門会社 ECに特化した知識・ノウハウを持つ。モール出店支援やEC運用コンサルを行う会社もある 本格的なEC構築・売上拡大まで見据えたい場合
フリーランス 費用を抑えやすい。小規模・シンプルな構成に向いている 予算が限られており、シンプルなECで十分な場合

どのタイプが合うかは、予算・求めるクオリティ・公開後の運用体制によって異なります。費用だけでなく、トラブル時の対応スピードやサポート体制も含めて比較することをおすすめします。

プラットフォーム対応別の特徴(Shopify・WooCommerce・その他)

ECサイトの構築に使われるプラットフォームは複数あり、制作会社によって得意なプラットフォームが異なります。依頼前にどのプラットフォームで構築するかのイメージを持っておくと、会社選びがしやすくなります。

  • Shopify:月額費用が発生するSaaS型のECプラットフォームです。操作性が高く、決済・配送・在庫管理が一体化しており、越境ECにも対応しやすい点が特徴です。テーマやアプリの範囲内での構築が基本となるため、細かなカスタマイズには制約が出る場合があります。
  • WooCommerce:WordPressの拡張プラグインとして動作するオープンソース型のECシステムです。カスタマイズ性が高く、SEO設計もしやすい反面、サーバー管理やセキュリティ対応を自社または制作会社が担う形になります。
  • その他のプラットフォーム:EC-CUBEやMakeshop、カラーミーショップなど、国内向けに設計されたプラットフォームもあります。決済代行や後払いなど日本特有の商習慣への対応がスムーズな場合があります。

各プラットフォームに得意な制作会社が存在するため、「どのプラットフォームで構築するか」を先に絞ってから会社を探す方法も有効です。

自社に合った会社の種類を選ぶ考え方

制作会社を選ぶ際は、「どこが有名か」よりも「自社の目的・規模・予算に合っているか」を基準にするほうが、後から後悔しにくくなります。

例えば、立ち上げ時点では小規模なECで十分でも、将来的に商品数を増やしたい・受注管理システムと連携したいといった拡張性を想定しているなら、最初からその方向性を提案できる会社を選ぶことも一つの考え方です。

また、制作後の運用を自社で行う予定がある場合は、管理画面の操作性や引き継ぎサポートの有無も確認しておくとよいでしょう。

ECサイト制作の費用相場

 

規模・機能別の費用感の目安

ECサイトの制作費用は、規模や機能によって大きく幅があります。以下はあくまでも市場の一般的な目安であり、制作会社や要件によって前後します。実際の費用は複数社から見積もりを取って比較することをおすすめします。

規模感 概算費用の目安 主な特徴
小規模(商品数10〜50点程度) 30万円前後〜80万円前後(要件により前後) テンプレートベース・決済は主要カードのみ・シンプルな構成
中規模(商品数100〜500点程度) 80万円前後〜200万円前後(要件により前後) カスタムデザイン・複数決済対応・会員機能あり
大規模・フルカスタム 200万円以上(案件規模・機能により大きく異なります) 基幹システム連携・多言語対応・独自機能開発あり

上記はあくまでも参考値です。同じ商品数でも、デザインのこだわり度・決済方法の数・外部システムとの連携有無によって金額は大きく変わります。見積もりを依頼する際は、要件を具体的に伝えることで、より実態に近い金額が得られます。

プラットフォーム別のコスト構造の違い

制作費用の総額は、選ぶプラットフォームによっても変わります。初期制作費だけでなく、月々のランニングコストも含めたトータルで比較することが大切です。

  • Shopify:月額プラン費用に加え、決済手数料が発生します。制作費は比較的抑えやすい傾向がありますが、機能拡張のためのアプリを追加するたびに月額費用が増える場合があります。
  • WooCommerce:プラグイン自体は無料ですが、サーバー費用・有料プラグイン・セキュリティ対策などのコストが別途発生します。カスタマイズの範囲次第で制作費が高くなるケースもあります。
  • 国内SaaS型(MakeshopやカラーミーショップなどのASP):月額固定費が比較的安定しており、機能の追加もアップグレードで対応できますが、デザインの自由度には制約が出る場合があります。

初期費用以外にかかるランニングコストの考え方

ECサイトは公開して終わりではなく、運用を続けていく中でさまざまな費用が発生します。予算計画を立てる際は、以下のようなランニングコストも含めて考えておくと安心です。

  • サーバー・ドメイン費用:利用環境によって異なりますが、別途発生するケースでは月額数百円〜数千円程度が一つの目安です(プラットフォームによっては込みの場合もあります)
  • 決済手数料:売上に対して一定の割合が決済代行会社へ支払われます
  • 保守・メンテナンス費用:セキュリティアップデートや不具合対応を制作会社に依頼する場合は、月額費用が発生することがあります
  • 広告・集客費用:一般的に、ECサイトは公開直後から自然に集客できるわけではなく、SEO対策や広告運用の費用も想定しておきたいところです
  • 写真・コンテンツ制作費:商品画像の撮影やバナー制作なども、必要に応じて発生します

制作会社を選ぶ際に確認しておきたいポイント

 

EC制作の実績と対応プラットフォームの確認

制作会社を比較する際は、Webサイトや提案資料に掲載されている制作実績を確認しておくことをおすすめします。とくに、自社と同業種・同規模のECサイトを手がけた経験があるかどうかは、提案の質や課題への理解度に影響することがあります。

また、得意なプラットフォームも会社によって異なるため、自社が採用を検討しているプラットフォームへの対応実績があるかどうかを確認しておくと、比較の基準にしやすくなります。

公開後のサポート・保守体制

ECサイトはシステムである以上、公開後に不具合が発生したり、プラグインのアップデートによって動作に影響が出ることがあります。制作会社が公開後のサポートをどこまで対応しているかを事前に確認しておくことが大切です。

確認しておきたい主な項目は以下の通りです。

  • 公開後の保守・メンテナンス契約の有無と費用
  • 不具合発生時の対応スピード(返答の目安時間)
  • WordPressやプラグインのアップデート対応の範囲
  • セキュリティ対策(SSL・バックアップなど)の対応範囲

見積もりの比較で見ておきたい項目

複数社から見積もりを取った際、金額だけで比較するのには注意が必要です。見積もりの内訳によって、同じ金額でも含まれている内容が大きく異なる場合があります。

見積書を確認する際は、以下の項目が明記されているかを確認しておくと安心です。

  • デザイン・コーディング・テストそれぞれの費用が分かれているか
  • ページ数・商品登録数・修正回数の上限が明記されているか
  • ドメイン・サーバー費用が含まれているか、別途かどうか
  • 公開後のサポート費用が別途発生するかどうか
  • 追加費用が発生する条件が明記されているか

担当者とのコミュニケーションのしやすさ

ECサイトの制作は、打ち合わせや確認・修正のやり取りを繰り返しながら進むプロジェクトです。どれだけ実績がある会社でも、担当者との連絡のしやすさや相性が合わないと、制作期間中の負担になることがあります。

初回の問い合わせや打ち合わせの段階で、以下の点を確認しておくとよいでしょう。

  • 質問への返答が分かりやすく、丁寧かどうか
  • こちらの要望を正確にくみ取ろうとしているか
  • 連絡手段(メール・チャット・電話)が自社に合っているか
  • 担当者が途中で変わらずに対応してもらえるか

依頼から公開までの流れ

 

ヒアリング・要件定義

制作会社への依頼が決まると、最初に行われるのがヒアリングと要件定義です。この段階では、サイトの目的・ターゲット・商品数・必要な機能・デザインのイメージ・予算・希望公開日などをすり合わせます。

ここで認識のズレがあると、後工程での修正が増え、費用や納期に影響が出ることがあります。参考サイトや競合サイトのURLを用意しておくと、イメージの共有がしやすくなります。

デザイン・開発・テスト

要件定義が完了すると、デザイン作成からコーディング・システム構築、動作テストへと進みます。一般的な流れは以下の通りです。

  1. ワイヤーフレーム(ページ構成の骨格)の確認
  2. デザインカンプ(見た目のデザイン案)の確認・修正
  3. コーディング・ECシステムの構築
  4. 商品データの登録・決済テスト
  5. ブラウザ・デバイス別の動作確認
  6. 最終確認・本番公開

各工程でのフィードバックをできるだけ早めに返すことで、全体のスケジュールを守りやすくなります。

公開後の運用イメージを事前に共有しておく

ECサイトは公開後も継続的な運用が求められます。商品の追加・在庫更新・バナー変更・セール対応など、日常的な作業を誰がどう行うかを、制作会社と事前にすり合わせておくとスムーズです。

とくに以下の点は、公開前に確認しておきたいポイントです。

  • 商品登録・在庫管理を自社で行えるか(管理画面の操作研修があるか)
  • バナーやテキスト変更を自社で対応できるか
  • SEO対策やブログ更新を継続する予定があるか
  • 売上レポートや分析ツールの導入・設定はどこまで対応してもらえるか

制作会社に依頼する際に気をつけておきたいこと

 

要件が曖昧なまま進めると追加費用が発生しやすい

ECサイトの制作でよく聞かれるのが、「最初の認識と違う仕上がりだった」「追加費用が想定より多くかかった」というケースです。その背景には、要件定義の段階での認識のズレが影響していることが多くあります。

例えば「スマートフォン対応」という要件一つとっても、「スマホで見られる程度」なのか「スマホに最適化したデザインで構築する」のかで工数が大きく変わります。あいまいな表現は言葉で補足し、図や参考サイトを使って具体的に伝えるよう心がけると、認識のズレを防ぎやすくなります。

著作権・素材の権利確認

ECサイトで使用する画像・イラスト・フォント・アイコンなどの素材には、それぞれ利用規約があります。フリー素材であっても商用利用に条件が設けられているものや、クレジット表記が求められるものがある場合があるため、制作会社と素材の取り扱いについて事前に確認しておくことをおすすめします。

また、制作物の著作権が制作会社側に帰属するのか、納品後に発注側へ移転するのかについても、契約書や仕様書で確認しておくと安心です。

納期・修正回数の取り決め

制作期間中の修正対応については、「何回まで対応するか」「どの範囲の修正が含まれるか」を事前に確認しておくことが大切です。修正回数に上限がある場合、それを超えると追加費用が発生することがあります。

また、希望公開日が決まっている場合(セールの開始日・新商品の発売日など)は、逆算したスケジュールを最初の打ち合わせで共有しておくと、納期のすれ違いを防ぎやすくなります。

AIを活用したECサイト制作という選択肢

 

AI制作・ノーコード制作でできることとできないこと

近年、AIやノーコードツールを活用したWebサイト・ECサイト制作が広がっています。制作コストを抑えながら、一定のクオリティのサイトを短期間で公開できる点が注目されています。

一方で、AI制作・ノーコード制作には向いているケースとそうでないケースがあります。

  • 対応しやすいこと:シンプルな商品構成のECサイト、デザインのバリエーション展開、基本的なSEO設定、LP制作
  • 対応が難しい場合があること:複雑な在庫連携・基幹システムとのAPI接続、高度にカスタマイズされた購入フロー、大規模な商品データ管理

AIやノーコードを活用した制作が自社の要件に合っているかどうかは、具体的な内容によって異なります。まずは相談ベースで確認してみることをおすすめします。

コストを抑えながら対応できるケースとは

AI制作・ノーコード制作がとくに有効なのは、次のようなケースです。

  • まずは小規模なECサイトでスタートし、反応を見ながら拡張していきたい場合
  • コーポレートサイトとEC機能を一体化して管理したい場合
  • デザイン案を複数パターンから選びたい場合
  • 公開後の更新・運用を自社で行いたい場合

フルスクラッチ開発と比較して初期費用を抑えやすく、スモールスタートに向いている点が特徴です。将来的な機能拡張を想定している場合は、最初の設計段階でその方向性を共有しておくとよいでしょう。

ECサイト制作についてお気軽にご相談ください

 

ECサイトの制作は、プラットフォームの選定から費用・運用体制まで、検討すべき項目が多岐にわたります。「何から始めればいいか分からない」という段階からでも、まずはご相談いただくことで整理しやすくなります。

AIホームページ制作.jpでは、AIを活用したホームページ制作・ECサイト制作・SEO対策をプロがサポートしています。ご相談は無料で対応していますので、お気軽にお問い合わせください。

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大西 裕樹

記事の執筆者:

大西 裕樹
株式会社One's Smile
代表取締役

Webディレクター/株式会社One's Smile 代表取締役。約10年Webサイト制作事業に携わっており、現在も150サイト以上の保守・運用を担当。ノーコードWeb制作ツール「Bricks」のエキスパート認定企業として、中小企業向けのサイト制作・SEO対策・集客改善を手がける。日本ノーコードウェブ制作推進協会 会長。

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